笑う文学「スタンダップコメディ」が好きな、パンダ先生です。
文学の表現によくある修辞技法(しゅうじぎほう)を紹介するのが、「英語の修辞技法」シリーズ。
第13回は「Assonance」について。
修辞技法とは
修辞技法(しゅうじぎほう)とは、まっとうでない表現を使うことで、レトリック効果を生む技術のこと。
レトリック(rhetoric/修辞学)とは、「効果的に話したり書くこと」です。「美しく表現すること」とも言えます。
日常生活でも使う「比喩」も、修辞技法のひとつです。
スキームとトロープ
英語の修辞技法は大きく二種類あります。それが「スキーム(scheme)」と「トロープ(trope)」。
スキームは、言葉の意味以外をいじる表現です。語順や文字や発音を、わざといびつに扱います。
例:”To sit in solemn silence in a dull, dark dock, In a pestilential prison, with a lifelong lock, Awaiting the sensation of a short, sharp shock, From a cheap and chippy chopper on a big black block!”
上は、スキームの一つ「Alliteration(頭韻法)」が表現されている文章です。黒字の部分で同じ子音が繰り返されています。ウィリアム・S・ギルバートのコミックオペラ「ミカド」のセリフより。参考:https://en.wikipedia.org/wiki/Alliteration
一方トロープは、言葉の意味をいじる表現。本来の意味から逸脱した意味を用いることが一般的です。
例:”Take my wife—please!”
上は、トロープの一つ「Paraprosdokian」が表現されている文章です。文章の最後の一言で、前半で予測されていた世界観が覆されています。コメディアン「ヘニー・ヤングマン」のジョークより。参考:https://en.wikipedia.org/wiki/Paraprosdokian
スキームの「Assonance」
「Assonance(類韻)」とは、母音を繰り返すこと。
例:That solitude which suits abstruser musings
参考:https://en.wikipedia.org/wiki/Assonance
単語のおさらい
- rhetoric:レトリック
- scheme:スキーム
- trope:トロープ
- Assonance:類韻
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