いきなりですが、相手の名前の失礼な呼び方ってなんだと思いますか?どんな状況で?
日本で暮らしていると、そこまで親しくもない人や目上の人に対して「さん」付けをせずに呼び捨てにすることは失礼になってしまうかもしれません。例えば、初対面なのにわたしのことを「ユリ!」と呼ばれたとしたら、失礼というよりは馴れ馴れしいな。まだそこまで仲良くなっていないのに…と感じてしまいます。
でもアメリカでは、呼び捨てで相手の名前を呼ぶことは無礼・失礼には値しません。たとえ相手が自分よりも10歳も年上だったり上司や教授でも、「呼び捨てで名前を呼んでほしい!」とお願いされたらフレンドリーにそう呼んでみましょう。
「〜さん」付けなしで苗字を呼ぶとアウト?
さて最も失礼な相手の名前の呼び方は、相手の苗字を呼び捨てすることなんです!え?日本では普通のことなんじゃない?日本では同級生や友達、学校の先生に苗字を呼び捨てされたことは数え切れないくらいあり、日常でした。
英語では、またはアメリカでは、一般的にMr. / Ms. を苗字の前につけて名前を呼びます。博士号を取得している方や医師に対しては、Mr. / Ms.の代わりに Dr. (ドクター)をつけます。
さて、どれほど苗字の呼び捨てが失礼極まりないのかをアメリカ人の友人に尋ねると、「とんでもないことだ!」と慌てふためいていました。
私がアメリカ留学時代に留学生向けの英語のコースをとっていました。クラスメイトのほとんどがアジア圏からの学生でした。ある生徒が教授に授業のことでメールを送ったのですが、苗字を呼び捨てにしてしまいました。
その次の日。
教授は憤慨しながら、「メールである生徒に苗字を呼び捨てにされた!なんて失礼な!今度そんなことをされたら、メールの返信はしないから!」と宣言までしたのです。普段は穏やかな教授なので、クラス全員がびっくり、静まり返りました。そしてクラスのほとんどがカルチャーショックを同時に受けたのでした。
ちなみにその生徒は私ではありませんので、ご安心を。
初対面の時にどう相手を呼べばいいの?
初対面の際には May I have your name? やHow can I call your name?と質問できます。ここまできっちりした英文でなくても、やんわりと呼び名を教えてもらう方法があります。
A: Hello, I’m Yuri. You are…?
B: Hi, Yuri. I’m Tom.
You are…? (あなたは…?)と眉をしかめながら、ゆっくり発音してください。
A. What do you like to do in your free time, Ms. Smith?
(スミスさん、あなたの趣味はなんですか?)B: Don’t call me Ms. Smith. Please call me Nancy.
(Ms. Smithと呼ばないでください。ナンシーと呼んでください。)
A: Sure! What do you like to do in your free time, Nancy?
(もちろんです!ナンシー、あなたの趣味はなんですか?)
のように、相手が呼ばれたい名前を教えてくれる場面がよくあります。
さいごに
日本の文化や生活に慣れていると、年上の方や目上の方の名前を呼び捨てする方が無礼なのでは?と感じてしまいます。ですが少なくともアメリカでは、名前を呼び捨てで呼んでもらうようにお願いしたほうが「あなたと仲良くなりたい!」という意思が相手に伝わります。もし海外の方とお友達になりたいのであれば、この方法をオススメします。
それにしても、なぜ苗字を呼び捨てにしたら無礼極まりないのか。その理由はまだ私にはわかりません。Cheers!
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