今回はアメリカのイリノイ州に在住のアバナシー奈美先生にお話を伺いました。とてもポジティブで、お話していると相手まで明るい気持ちにしてくれるアバナシー先生。
そんな先生に英語取得~海外移住までのストーリーや人気のトラベル英会話のレッスン内容などをお聞きしました♪
【アバナシー 奈美先生】
「英語が話せたら新しい世界が広がるかも」と英語に興味を持ち、中学校から猛勉強を開始。元旅行添乗員の経験から、生徒が気づかないトラブルを予想したトラベルイングリッシュ・海外出張に特化したレッスンも人気。アメリカ在住14年目。現在はアメリカ人の夫とバイリンガルの娘とアメリカのイリノイ州で暮らしている。
ワールドトーク講師開始日:2014年05月13日
きっかけは小学校の遠足
――アバナシー先生が英語に興味を持たれたきっかけを伺えますか?
最初のきっかけは小学6年生の時に行った遠足ですね。
ベテランズオリンピックという海外のリタイアされた選手がオリンピック競技をするイベントが開催されていたんです。そのイベントに遠足で行きました。
その時に先生から「帽子にサインをもらってきなさい」というお題が出て実際に海外の選手に話しかけました。
向こうから色々質問されたのに全然答えられなくて、もしもこの人たちと喋れるようになったら何か新しい世界が広がるんじゃないかって思いました。
高校生で50万円貯めてホームステイへ
――中学から通常の義務教育を受けて英語を話せるようになるまで、どのように勉強されましたか?
中学に入学して英語が好きになって、めちゃくちゃ勉強しました。教科書を丸暗記したり、暇があったら単語をチラシの裏に書いたりしていました。
成績も英語だけはすごく良かったですし、とにかく好きだったので趣味のような感じで勉強していました。
高校生になった時にホームステイの案内が学校から配られて、どうしても行きたかったので親に相談しました。
「夏にホームステイのプログラムがあるからどうしても行きたい」って。そんな急に言われてもって当然反対されました。その当時1ヶ月で100万円くらいしたんですよね。
それで、「分かりました。私は本当に行きたいから、一生懸命お金を半分貯めるので半分は出してくれませんか?」って親に交渉しました。
それから毎週末お弁当屋さんでアルバイトをして1年かけて50万貯めて次の年の夏にホームステイに行きました。
――すごい行動力ですね!
本当に行きたかったんです。さすがに親も1年かけてそこまでやったらもうOKと言わざるを得ない感じでした。
ホームステイに行って、そこで英語のできなさに撃沈しました。もう本当になに言ってるかわかんない、なにこの取り残された感みたいな。
なんとなく笑顔でやり過ごしていたんですけど、私はお金を貯めて来ているじゃないですか。
だから1日たりともこの時間を逃してたまるかと思って、ホストファミリーにもかじりついて宿題もバンバン聞いて、ずっと横にいました。
――素晴らしい!1ヶ月の間にホームシックになる方もいらしたりすると思うんですけど、その気持ちが本当にすごいです!
やっぱりお金を貯めたからですよ。
自分の身を削って、時間を削って、友達との時間も削って、全部それに注いできたわけですから。やっぱり無駄にしたくないって気持ちがあったんですよね。
そのホストファミリーとはいまだに20年以上も連絡を取り合っています。
――先生はイリノイ州にお住まいですが、ホストファミリーとは現在も会われていますか?
大学2年生のときに再会しました。英語系の大学に進学し、単位を取るためにアメリカに行くプログラムがありました。
そこで今度はもっと喋れる自分になってもう一度ホストファミリーに会うことを目標にしました。そしてアメリカに行き、1週間ほどホストファミリーの家に滞在させてもらいました。
それ以降は会っていないのですが、写真を送りあったりして今でも1ヶ月に1回くらいは連絡を取る関係を続けています。
どんな仕事についても英語だけは離れないと決意
――その後は英語を活かしたお仕事をされたのでしょうか?
そうですね。私が決めていたことはどんな仕事に就いても英語だけは離れないということです。
まず大学を卒業して添乗員になりました。海外のお客様対応やお客様を添乗して海外へ行きました。
その後は音楽関係の会社に就職して、海外のアーティストのスケジュールの管理やアーティストのマネージャーとやりとりをしていました。
――アバナシー先生が海外で働くきっかけとなった出来事を教えてください。
アラスカで2年間ガイドの経験をしました。
それまで日本の企業で日本の映画を宣伝する仕事の際に英語を使っていたんですけど、その部署が潰れてしまいました。
グルメ番組を作る部署に異動になって、そこでアシスタントディレクターをすることになりました。そのときに英語から外れました。
なんで私は今ADやってるんだろう、なんか違うって思いました。それで海外で仕事してみたいと感じて、留学や海外でのインターンを斡旋している会社に相談に行きました。
私はどうしてもアメリカ人が経営している会社で仕事をしてみたかったんです。
――それはなぜなのですか?
日本で仕事をしてきたので日本のやり方がある程度わかったと感じたからです。
アメリカ人ってどんな考えでどんな風にビジネスを進めていくのだろうと興味を持っていました。そして選んだ会社がアラスカしかなかったんです(笑)
――それでアラスカでガイド経験をされたのですね。
はい。お客さんのツアーをアレンジしたり、実際に自分もオーロラツアーのガイドをしたりしました。
無線を使ってアメリカ人と連絡を取り合ったり、受け取った情報を正しい言葉で人に伝えなきゃいけない、一緒に働く人たちは全員アメリカ人だったので英語をめちゃくちゃ勉強しなくちゃいけなくなりました。
その2年間の経験がすごく大きくて、そこで英語が一気に伸びました。
――アラスカでお仕事をして、日本とアメリカの違いってどんなところでしたか?
私が一緒にアメリカ人と働いて思ったことは、アメリカ人は本当に自信があるということです。アメリカ人って初めてやる事でもめっちゃ自信があるんですよ。
「自分はできるよ」って言っていて「やったことあるんですか?」って聞いたら、「いや初めてです」みたいな(笑)
だけどすごく楽天的で、できるって言っちゃえばできるんだなって思いました。その勇気ってすごく大事だなと。
あと、いくつだからもうやめた方がいいとか年甲斐もなくとかそういう言葉がアメリカは一切ありません。
アメリカのイリノイ州では62歳を過ぎるとだいたい定年の年齢なのですが、その年を過ぎるとどの大学も無料で授業を受けることができます。
大人も学ぶことをやめちゃいけないんだなって思いました。それはアメリカに住んでいてすごくいいところだと感じるので、どんどん自分自身も取り入れています。
コツはなりきること!
――英語を習得するためにどのように学習をされたのですか?
私が中学の頃からずっとやってきた事は、同じ映画を何度も見てセリフを真似することです。
ネイティブと近い言い回しができるようになりましたし、その言い回しをさらに広げてこんな場所・シーンで使えるコツが分かるようになりました。
コツはなりきることです!意外と英語は雰囲気が結構大事で、手振り、表情などその全てが言語なんです。
「英語を話すときはいつもと違う自分になるつもりでやってみてください」って生徒さんによく伝えています。
「私、喋れてるんだ」って自信に繋がるのですごく大事なことだと思っています。
元添乗員が教えるトラブル対応の英会話
――普段はどのようなレッスンをすることが多いですか?
その方に合わせたオリジナルのレッスンをしています。
例えば海外出張があるとします。まず、生徒さんが海外出張のどこに一番困っているのかをヒアリングします。
出発するところから困っていると言われたら出入国のシーンから始めて、シチュエーション練習をします。
お手洗いはどこですかとかチケットのゲートはあっていますかとか、私が空港の職員の役になって各シミュレーションをしながら練習をしていきます。
空港でのやり取りを含めた日常英会話は問題なく、海外出張の中である会議やプレゼンの練習(ビジネス英会話)が必要な方もいます。
その場合は私がオーディエンスとなってアドバイスをします。例えばこういうシーンでは、もう少し簡単に噛み砕いた表現の方が伝わりやすいですよとか。
そしてもう1回組み立てて修正したものをプレゼンしてもらい、繰り返し練習します。
要望に合わせて、生徒さんの気づかないところを一緒に見つけて、アドバイスしている感じです。
――実際に生徒様から、海外出張に行った時に困らなくなった!のようなお声はありましたか?
ありました!私は元添乗員なので予想されるトラブルがわかるんです。
生徒さんのお話を伺うと、ここではスーツケースを一旦出して預け直さなきゃいけない場面があると気づきます。
スーツケースがそのまま現地まで行くのか、途中で一旦出してもう一度X線にかける必要があるとか、係の人にこのフレーズで確認した方が良いなど…。
生徒さんと一緒にシーンを想定しながら練習しています。
――それはすごく助かりますね!
そうすると安心できるじゃないですか。本当は仕事に集中したいのに、余計な不安があるとずっとそわそわして集中できなかったり、観光も楽しめなかったりしますよね。
予想できるトラブルを、「こんなこともあんなことも起きるかも」ってお伝えしながら英語での対処法を練習します。
実際に出張に行かれた方で、私がここはスーツケース確認した方がいいですよって言ったところで、案の定トラブルになったことがあります。
「事前に聞いていたから準備できてよかったです」とその生徒さんはおっしゃっていました。
他には友達との旅行で飛行機の席がバラバラになってしまった時の交渉の仕方なども教えています。そのたった1つの小さなことで悪い思い出になってしまうこともあります。
それでもう海外に行きたくないと思うのはもったいないので、なるべく不安を解消して安心してビジネスや海外旅行ができることを目指しています。
間違えることはラッキー!?大人の学び直し
――アバナシー先生の生徒様はどのような方が多いですか?
大人の女性の学び直しは多いですね。英語が全然わからないというレベルからある程度喋れるけどネイティブに近い表現にしたいという方まで大体3段階ぐらいに分かれています。
基礎からやりたいという方は文法からを薦めているんですけど、中学でみんな文法は習っているので、ちょっと思い出すだけでどんどん出てきます。
文法の基礎を少しやっただけでやり直しができるので、そういう方はbe動詞など簡単なものから文章を組み立てるところから始めます。
ある程度喋れる方には会話を通じて「表現が難しいところは日本語で大丈夫ですよ。」とお伝えしています。
そして「英語だとこんな風に言えます」とチャットボックスに私が英語をタイプして表現を教えています。そしてもう1回会話に戻って練習しています。
さらに今度はそのシチュエーションだけではなくて、応用でここの名詞の部分を変えるとどこでも使えますという豆知識もお伝えしています。
大人になると英語を学ぶことが恥ずかしく感じるんですよね。
今まで日本語で生きてきて、責任感のある仕事もして認められていたのに、英語になると途端に意見があるのに言えない。
年齢を重ねることで間違えることも少なくなってくるので、間違えることへの恐怖感があるんです。
でも私は間違えることもラッキーだと思っているんですよ。分からないところが分からないから皆さん迷ってるわけじゃないですか。
間違いがわかることで次に進めると思います。だから大丈夫ですよ、どんどん間違ってください。
子育てに英語を取り入れたいママ向けレッスンも開催
――子育てイングリッシュのレッスンについて教えて頂けますか。
子育てに英語を取り入れたいママに人気のレッスンです。ママがお子様に英語で話しかけることで、お子様の英語脳を自然につくることを目的としています。
バイリンガルの娘を育てた経験を元に、英語での声かけの仕方やお子様が英語を身につけるための環境作りのアドバイスなどをしています。
――アバナシー先生は英語と日本語どちらで子育てされているのでしょうか。
私はアメリカ人と結婚して8歳の娘がいるんですけど、娘とは日本語で話しています。
日本人とアメリカ人の間に生まれたのでバイリンガルにさせたいという希望がありました。
娘と2人の時には日本語で喋るようにして、主人がいるときは日本語と英語で説明することを徹底していました。
最近は娘が通訳できるくらいどちらの言語もできるのでそれは必要なくなりました!
私のレッスンにはバイリンガルの娘やアメリカ人の主人が登場することもあります。生徒さんには外国人と話すことで海外の人と話すことに慣れる良い機会になると好評です。
緊張が解かれたリラックスレッスンの秘訣
――レッスンをする上で工夫されていることはありますか。
柔らかい雰囲気を作ることを大事にしています。素なんですけどね。緊張を解かないと自分の力が発揮できないんです。
話しにくい人には英語・日本語関係なくあまり喋れないですよね。
何か新しいことを取り入れるってことは自分が成長できるいいチャンスなのでポジティブな気持ちになってもらいたいです。
ストレスになることは、続かないです。人間って嫌なことはやめるんですよ。カウンセリングやレッスン中の様子を見て、その人に合うレッスンを提案できるように心がけています。
また、生徒さんの生活習慣を聞いて日々の生活に英語学習をどのように組み込んだらいいかお伝えもしています。
「この隙間時間に10分英語入れませんか?」とか「朝ごはんを食べる前に勉強してみましょうか」など。
意外と自分のことって分からなかったりするので、第三者が聞いた時の方が意外と良いアイディアが浮かんだりすると思います。
英語というのは急に飛躍するものではないんですよね。英語はスポーツやダイエットに似ています。自分の生活習慣に無理なく取り入れることが大切です。
――アバナシー先生とお話するととてもポジティブな気持ちになれるので、毎週この時間はアバナシー先生とレッスンする、という習慣をつくりたくなってしまいますね。
そう言っていただけると嬉しいです!実際に何人かいらっしゃいます、本当にただ喋りたいだけの生徒さんが(笑)
英語を通して人生が変わるお手伝いをしたい
――生徒様にメッセージをお願いします。
私が英語をもっとたくさんの人に広めたいと強く思ったきっかけは最近の日本のニュースでした。政治や経済のことなど暗いニュースが多いと感じます。
でも1歩海外に出るだけで全然考え方が変わったり、今思い悩んでることも本当にちっちゃな1mmぐらいの悩みだったりするかもしれません。
英語という1つの言語ができるだけでいろんな人に出会える機会があったり、仕事のチャンスもあったり、未来が広がる道が出来ます。
だから日本の人のために英語を教えたいって改めて思いました。私が英語学習のアドバイスを提供することで人生が変わるお手伝いができたら嬉しいです。
アバナシー先生、ありがとうございました!
会話がとても盛り上がり、思わずインタビュー中だということを忘れてしまいそうになりました。
前向きな気持ちで英語を勉強したい方におすすめしたいです!
アバナシー先生のバイタリティーあふれる姿に元気を分けてもらえること間違いなしです。
英語学習のモチベーションも上がりますね!是非予約してみてください♪
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