みなさん、l’Apéro(アペロ) って言葉耳にしたことありますか?これは、めちゃくちゃフランス的な社交習慣です。
もともとは食前酒のApéritifの略なのですが、それが今ではおつまみと共に食前のちょっと一杯を楽しむ時間を意味するようになっています。
仕事帰りや、友達同士でBarで、レストランに行く前の待ち合わせのカフェでアペロをする人もいますが、自宅でのアペロに招待したり、されたりもします。きちんとしたお食事を作らずに本当に軽くアペロのみという時もあれば、お夕食、あるいはお昼とセットでのアぺロもあります。
アペロのメニュ-は大抵こんな感じです。
お飲み物、ワイン、ジュ-ス、シャンパン、シ-ドル(リンゴの微発泡酒)、パナシェ(リモネ-ドとラガ-ビ-ルの混ぜ合わせ、イギリスでいうシャンディですかね)、リキュ-ルなど。
私はシ-ドルが大好き。ノルマンディ-やブルタ-ニュ産のものは、そんじょそこらのとは味が違います。
おつまみはお手軽にしたければ、ピスタッキオ、ポテトチップス、ナッツ類と袋からザ-と器に盛るだけのものが中心。
ちょとひと仕事してもいい、豪華にしたいのなら、オリ-ブや生ハム、サラミ類、カナッペ、テリ-ヌ、パテ&バゲット、人参やセロリのスティック、カリフラワ-などのお野菜とディップ・ソ-ス、ピンチョスなどが加わったりします。
労をいとわない、さらに豪華にしたいのなら、ミニパイ、ミ二ピッツァ、ヴェリ-ヌなど手をかけて調理したものもでてきます。
このアペロ、自宅でお食事とセットの場合は要注意です。結構だらだら飲んで、食べて、おしゃべりしてるんですよ。
例えば夜の7時に招待されて、延々アペロで、メインのお食事は9時近くになって始まり、夜中にお開き。
既にアペロである程度お腹が一杯になった後でのお食事なので、頑張って食べる感があるときもあります。
そんな時はフォラグラにされるガチョウさんの気持ちが少しわかります。
が、お食事はゆったりと、たっぷり歓談しながら進み、各料理の間隔が結構あいているので、なんとか食べれられてしまうのも事実です。
では、次回は最近体験したアペロ実体験レポ-トをお届けします。
アペロ体験レポ-ト・・・
先日、お隣のフランス人ご夫妻が、同じマンションに住む別のご夫妻と共に、私達をアペロに招待してくださいました。
このお隣のマリアさんはイタリア系フランス人なので、お料理大好き、大得意。
夜7時に来てと言われ、イタリア人行動で少し遅れてしまった私達。
既にミッシェル&ヴァンソンご夫妻は来ていて、まずは、ご主人のクリスティアンさんがみんなにお飲み物の提案です。
全員一致でシャンパンになりましたが、なんとシャンパンを切らしていて、急遽アルザスのクレマンCrémantに変更。
クレマンとは、シャンパンと同じ製法で作られた、高品質だけどお手頃価格なスパ-クリングワインです。
実は、シャンパンを名乗れるのは厳しい既定のもとにシャンパーニュ地方で造られた発泡性ワインのみで、例え同じブドウ品種、製法、熟成期間であっても、別の地域で造られたものは“シャンパン”と名乗ることはできないのです。
私みたいな素人からしたら、違いがよくわからないのですが、誇り高きシャンパ-ニュ地方のシャンパン生産者にとっては、まったくの別物なんでしょうね( ´∀` )。
さて、マリアさんが手際よく、2種類のカナッペ、果物・ミニサラミ・ミニ赤かぶ・オリ-ブで作り上げたハリネズミ、シチリアのミニコロッケ風の食べ物と次々においしい、ボリュ-ムたっぷりのおつまみを運んできました。
テラスでアペロをしていたところ、嫌な感じの風が吹き、あっと思ったところに、ぽつりぽつりと雨。
急いで食べ物を部屋の中に運び入れ、みんなも中に入り、今度はリビングでアペロ再開。
そろそろおつまみがいい感じになくなってきたところで、なんとピッツァの登場です。しかも、ミニではなく、本格的な。
さらに、2種類のヴェリ-ヌ、デザ-トのティラミスが登場。
ヴェリ-ヌはアボカドベ-スとビ-ツべ-スの2種類で色が鮮やか、目からも食欲がそそられました。
軽いアペロのつもりで行ったら、次から次にいろいろなものが出てきて、最後には本格的ピッツァ、デザ-ト、しめのコ-ヒ-まで。終了したのはなんと、11時ごろでした。いや、これはアペロではなく、もう立派なお夕食会です。
アペロに呼んだり、呼ばれたり、それができたら、あなたももう なんちゃってフランス人( ´∀` )。
お知らせ : 8月は久々の日本。これを最後にしばらく投稿お休みします。
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