フランスには、日本的な受験戦争に近い物が少しはあっても、たいていの人はそれに立ち向かうことなく、進学していくことができるというのが私の印象です。
まず人生の岐路、高校進学についてみてみましょう。
中学卒業時に、Le diplôme national du brevet、通称Brevetと呼ばれる第1期中等教育終了資格試験を受験。それと同時進行で、高校進学の手続きを中学を通して行います。
Brevetは800点満点のテストで、5割の400点を取れればOK。
試験は、学校の成績の集大成 + 口頭試験 &2日にわたる筆記試験の2部構成で、どちらかがきちんとできれば取得できる、生徒に優しいシステムです。こちらにもBACと同様に、6割以上で順にassez bien、bien、très bienという一言が貰えます。
高校への入学は、公立校の場合は居住区によって自動的に振り分けられる学区制です。
自分の学区内に1つしか高校がない場合は、越境入学を希望しない限り、選択科目の通達のための願書提出といった感じです。
我が家のように学区内に高校が複数あると、自分の進路や選択科目によって、教育委員会から自動振り分けされてしまうので、人気がある学校が第1希望だと、必ずそこに行けるという保証がないなので、入学許可の通知が来るまでドキドキです。
娘が通っている高校のInternational&Europeanセクション、息子が通っていた理数専門の高校のように特色のある学科&高校は全県区で、すべての学生が願書を提出できます。
Internationalセクションは狭き門で一発物の筆記と面接の試験が別途課されます。
Europeanセクションは書類選考だけですが、通常の進学手続きよりも早めに願書を提出する必要があります。こちらもやや狭き門です。
高校によっては、イタリア&フランスの卒業資格が取得できるESA BAC、ドイツ&フランスのABI BAC、スペイン&フランスのBACHI BACと、Double BACコ-スを設置している高校もあります。
近年フランスでは、BAC合格率上位校は私立です。が、ここには要注意の罠があります。
私立では、進学率の高さをキ-プするために、成績不振の生徒には落第するか、その学校の生徒として受験しないようにと言い渡しているようです。こわい・・・
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