翻訳病とは?
英語で話そうとするとき、まず頭の中で日本語を組み立て、次にその日本語を英語に翻訳してから話をしていませんか? これが「翻訳病」です。日本人はほとんどがこの症状に悩まされています。
例えばTOEIC850点のある社会人がこう言っていました。「僕は英語を話そうとすると、どうしても頭の中でまず日本語を作って、それを翻訳しながら英語にしようとするんです。この癖、どうにかなりませんか?」その翻訳癖を直す方法の第2回目です。
Do文の動詞”do”を具体的な動詞に置き換える
(1)では肯定文の”do文”の作り方をやりました。その続きから説明します。
(2)では動詞”do”を具体的な動詞に置き換えます。ただし動詞はアルファベットで書かずに、ピクトグラムで表すことにします。
動詞一覧
以下に”do文”で使われる動詞のピクトグラム一覧を表示します。
これらは一気に全部登場するわけではありません。2個か3個ずつに分けて登場します。
肯定文・単数主語では have know の二つだけ
これからやる「肯定文・単数主語」では”have” “know” の二つの動詞を扱います。
“have”は「両手で目的語を包み込むように持っている」ピクトグラムです。”have”の過去形・過去分詞形は”had” “had”です。
“know”(知っている)とは「脳の中に記憶を持っている」ことなので、このような横顔のピクトグラムにしました。過去形・過去分詞形は”knew” “known”です。
“know”は現在形・過去形・過去分詞形とも、スペルは”k”で始まっていますが、この”k”は発音しません。このような発音されない”k”のことを、”Silent K”と呼びます。
目的語は「イラスト」で表示する
目的語は「イラスト」で表示することにします。なぜ文字を使わないかというと、
「なるべく右脳(イラスト脳)を使う癖を付けたいから」です。
“have”の目的語としては「ペン」と「犬」を使います。これらを次のようなイラストで表します。
“know”の目的語として「学生」と「選手」を使うことにします。これらを次のようなイラストで表します。
右側のイラストは「野球選手」ですが、「野球」を除いて「選手」だけを目的語として使います。
“a” と “the” の違い
上の図で、”pen” や “dog” には “a” が付いていますが、”student”や”player”には”the”が付いています。これら”a”と”the”の違いはどこから来るのでしょうか?
それは、「共通認識」の有無です。会話をしている二人の間で、「共通認識」があるものには”the”という定冠詞を用い、無いものには”a”という不定冠詞を用います。
学校の英語授業で「最上級にはtheをつける」と覚えたと思います。例えば”He is the tallest boy in my class.”(彼は私のクラスで一番背が高い子です)というように”tallest”という最上級には”the”を付ける、と教わりました。これは、「このクラスの人たちの間では、『彼が一番背が高い』という『共通認識』がある」ということです。
ですから、”have a dog”のように”a”が付いていたら、「会話している二人の間に共通認識が無いんだな」と思えば良いし、”know the player”のように”the”が付いていたら、「会話している二人がその選手を知っていて、共通認識があるんだな」と思ってください。
“have a dog” に色々なDo文を接続する
Do文の①”I do.” ②”She did.” ③”You will do.” と、”have a dog” を縦に並べて次のように表示します。
①②③共に、上段の赤文字がDo文を表し、下段の青文字は「動詞+目的語」を表しています。そして上段と下段を足すと、黒文字の英文となります。
同じDo文と違う「動詞+目的語」を組み合わせる
では次に、一つのDo文と違う「動詞+目的語」を組み合わせます。
上の図では、Do文を”He does.”に固定して(赤文字)、「動詞+目的語」(青文字)を変化させました。そしてそれらを足した英文が黒文字で表示されています。
英語は「電池の直列接続」と同じ
ここで英語の基本構造が明らかになりました。基本構造は「構造部」と「描写部」が、直列に接続されています。
「構造部」とはDo文です。「描写部」は「動詞+目的語」のことです。「構造部」と「描写部」はそれぞれ独立しています。したがって「それぞれ片方を固定して、片方だけを変更する」ことが可能です。
さて(2)はここまでです。(3)はいよいよ「Do文」と「動詞+目的語」の組み合わせをいろいろ変えて、英作文をします。
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