〖1〗ビジネスミーティングでの話し始め
「ちょっと、いいですか」
「ひとつ、いいですか」
「すみませんが~」
「あの~」
日本語での会議で、発言する前の 「前置きフレーズ」。
いきなり、言いたいことの本題を話すのではなく、まず出だしに、このような表現を言うのは、日本語での会議では、普通ですよね。
これは、会議進行の秩序の維持、他の参加者への敬意、参加者の意識を自分に向けてもらう、などの効果があるのではないでしょうか。
英語のミーティングでも、このような前置きは必要でしょうか。必要であれば、何と言ったら良いでしょうか。
私のレッスンを受講してくださった多くのビジネスパーソンの皆さんが、同じような疑問を持ち、質問されていますので、今回は、【実践ビジネス英語】〖1〗ビジネスミーティングでの話し始め、と題して解説します。
1.英語での会議
対面であれ、オンライン・ミーティング であれ、話し出しは難しいですよね。
例を示しましょう。
冒頭に示した、日本語の感覚での前置き(ちょっと、いいですか。すみませんが…など)に最も近いニュアンスの英語は “Excuse me…” ではないでしょうか。
例えば…
“Excuse me, can I ask about the ROI you mentioned on the previous slide?”
“Excuse me, how did you come up with the figure?”
しかし、実際の会議では、“Excuse me…” を含む「前置き」から話し始める参加者を、私はあまり聞いたことがありません。皆、いきなり話し始めます。
例えば…
“How did you come up with the ROI figure on the previous slide?”
もっと簡素に、
“Where does the ROI figure come from?“
“How did you get the ROI figure?”
この方が、簡素で、ストレートに相手に聴きたいことが伝わります。
私達、日本人は、丁寧で失礼のない表現のつもりで 「前置き」表現の “Excuse me” を冒頭に言いがちです。
しかし、実務では、回りくどい表現と受け取られます。
参加者が寛容であれば、
「ああ、この人は日本人だから、前置きを言うんだね。丁寧なのかね~」
くらいに思ってもらえるかも知れません。
しかし、ネイティブだらけのミーティングでは、話がヒートしてくると会話のスピードも速くなり、センテンスも短くなりますので、「要点だけ言って!」 と言われかねません。
2.発言が失礼にならないための表現
「前置き」表現をやめて、直ぐに本題に入ることは、無礼になるでしょうか。
本題に入りながらも、相手やミーティングの進行を尊重した丁寧な表現は必要です。
例えば…
“May I say something?”
このような表現・発言は、有効と思われます。一応、許可を願う表現ですが、相手の回答に関わらず、話し始めましょう。これは、大したことではありません。
何がダメかというと、他の参加者が話している最中に、遮って話し始める、これは良くありません。
しかし、実際は、他の発言者の話が一段落したと自分は思って話し始めても、相手が話し続ける、なんてことは、しばしばある事です。
その際は、
“I’m sorry to interrupt but…”
などと言えば良いでしょう。
これらのフレーズが直ぐに出てくるように、日頃から練習しましょう。

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