7月15日。私の住んでいる地域では、一足早い「お盆」でした。
そこで、日本人の夫をもつカナダ国籍の知り合いに、お中元をテーマに聞いてみました。
「西欧の文化で、お盆、みたいにご先祖様供養ってあるの?」
すると、待ってましたとばかりに彼女は早口に話し始めました。
「ないわよ!」
キリスト教では亡くなったら魂は天国。でも、仏教の解釈ではお墓に魂が住んでいるんでしょう?
…ここで困ります。
お墓に魂が住んでいる????
勢いに乗っている彼女がそのままうったえるのは、こうです。
「お墓に魂が住んでいるから、お参りに行くんでしょう。私が日本に嫁いで面食らったのはまさにそれ。なんで電車や飛行機に乗ってまで毎年毎年、お墓に行かなきゃならないの?」
はは~ん…。
そう来ましたか…。
ちがいが楽しい、魂の解釈。
お盆には、ご先祖様が帰ってくる。
だから、灯篭やお供物を準備して、お墓に行く。
日本では、どこでも見られる夏の風物詩。
でも、そこに大きな違和感を覚えたカナダからのお嫁さん(→私の知り合い)。
「文化の違い、ってのは分かるけど、毎年お墓に行くのは疲れる!」
旦那さんのお墓がそうとう遠く、しかも夏休み真っ只中の混雑期
の恒例行事。
日本人の習慣だって、分かってる。
理解してほしいのも、分かってる。
何度も繰り返す声を聞きながら、国際結婚は、まさに異文化理解だと思わざるをえませんでした。
家にもお仏壇があるではないか。
だったら、そこに魂が居るということだから良いのでは。
…はぁ。
たしかに…。
彼女の英語に耳を傾けながら、今更ながらに思います。
何となく日本人は、どこにでも「魂」なる亡くなった方たちがいるような雰囲気に慣れているのではないかと。
「ご先祖様に申し訳ない。」
…もうこの世にはいない、それなのに、「申し訳ない」なんて言葉がある。
亡くなる→天国。以上。
いるとしたら「ゴースト」でしょ?!
まったく訳が分からない、といったふうに話す彼女に思わず吹き出してしまいました。
「魂」。本当は、はどこにいるんだろう?(笑)