自分の母国語に、学習する言語と同じ概念があれば、学習の過程で悩むことは少ないですよね。
また、日本語と英語のように類似点をあまり見つけられないときにも悩むことが少ないかもしれません。
が、なまじ似通っていると、そう英語とラテン言語の様に、半端に似ているがゆえに陥る落とし穴があると思います。
これは、母国語がイタリア語である私の息子が中学生になり、英語を学習し始めた頃のお話です。
イタリア語もフランス語もどちらも、比較級を作るにはplus ( 仏 ) / piu(伊)を、最上級を作るには le plus あるいは la plus ( 仏) il piuあるいは la piu ( 伊) を形容詞や副詞の前つければ完了です。
ですので、彼は、英語の…er / …est形を忘れて、すべての比較級の文章をmore —、すべての最上級の文章を the most —で書いてしまいがちだったのです。こんなふうに・・・
The Mont Blanc is more high than the Mt. Fuji.
The Nile is the most long in the world.
ちなみに、全然似ていないイタリア語と日本語の間でも、彼は意外な母国語の罠にはまりました。
彼が小学生だった時に、宮崎駿監督の “崖の上のポニョ”を見に行った時のことです。
彼はポニョが男の子だと言い張ったんです。理由は名前が—oで終わっているから。
イタリア語では、男性名詞や男性の名前は原則—oで、女性名詞や女性の名前は—aで終わっています。この概念を当てはめるとPonyoは«o»で終わっているので男の子ということです。
恐ろしや、母国語の影響・・・
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