Hi there! みなさんこんにちは!
今日はカナダ料理について、少し話をさせてください。
世界三大料理とされる、フランス料理、中華、トルコ料理。
私たち日本の和食もホッとしますし、イタリア料理もギリシャ料理も最高ですね。
私はカナダに留学する前、
「Canadian food (カナダ料理)は一体何があるのかな」
と、とても興味を持っていました。
1回目は高校2年生の春休み、3年生になる直前に2週間、交換留学のような形でカナダにホームステイをさせてもらい、朝はパンケーキ、昼はサンドウィッチ、夜はラザニアやグラタンなどをよく出してもらって、喜んで食べていました。とてもおいしかったです。
その後、高校卒業してから、本腰をいれてカナダに3年ちょっと留学し、映画を専攻して卒業までバンクーバーで暮らすことになりました。
その時はカナダ到着後の1か月か2か月位、また別の学校近辺在住のホストファミリーとご縁で一緒に住んでみて、新生活に慣れてきたのであとは寮に入ってみたり、友達とルームシェアをしたり、色々試すのですが、そのホームステイ先のホストマザーが中国系の方で、
“This is Canadian food.”
と言って出してくれる料理が毎回中華だったのです。
私は好き嫌いがないので、中華も大好きですし、頂いてみると毎回とてもおいしく、
「きっと中華っぽいものもカナダ料理の一部なのだろう」
と、納得しながらも、それとはまた別に、何かカナダ独特の食べ物が他にもあるのではないかな、などと考えていたのです。
上の写真はカナダ人得意技の必殺あまあま五重塔!猛者はこれにさらにアイス3色と生クリームを乗せて仕上げはメイプルシロップで豪華絢爛に!TV前のソファに陣取れ!カナダ人曰くカロリーゼロ!なわけないだろう!
さて、話の続きです。
そのうち、
“smoked salmon” (スモークサーモン) や、”maple syrup” (メイプルシロップ) 料理にもカナダで遭遇し、
「これがカナダ料理か」
と、ワクワクしながらトライしてみてとてもおいしかったのですが、”fish and chips” (フィッシュアンドチップス) にしても、どうやら日本人が和食を食べるように、毎日カナダ人みんながお家で普段から食しているという感じでもなく、どちらかというとおみやげ屋さんにあって観光客が買って帰ることが多いものであることに徐々に気づきました。
しいて言うと、メイプルシロップは確かにカナダの家庭には置いてあることが多かったです。そして、休日のブランチや、夕飯のあとは、パンケーキを何枚も焼いて重ねて、メープルシロップをたっぷりかけ、そして人によってはその上にアイスクリームを3個くらい乗せて、その上にホイップクリームしてまたメイプルシロップを上にかけて…食べる、という(必殺あまあま五重塔)、デザート祭りみたいなことをしていたり。
だんだん気づいてきたのですが、日本が寿司、イタリアがパスタ、のようなこれ!というものがないことに徐々に気づいてきたのです。
アメリカが”melting pot” (人種のるつぼ)、と呼ばれるのに対し、
カナダは”cultural mosaic” (人種のモザイク)と呼ばれるくらいですので、
両国とも、兎にも角にも移民が作り上げた大国です。
その土地に住んでいる皆さんそれぞれが異なるバックグラウンドを持っていますし、皆さんそれぞれが何らかの理由で北米に移住を決意し、遠路はるばるやってきて必死の思いでお金を稼ぎ、稼いだお金で祖国の食べ物をまずは作って家族にふるまいました。
初めはきっと、
「自分は遠い祖国の人間だ」
という意識が潜在的にあった世代の方々も、その子供や孫世代になると、家族間で家庭の味を継承しつつ、祖国を離れて大変な想いをしながらも自分たちはアメリカやカナダで頑張って生きているアメリカ人だとかカナダ人だ、という意識に移行してくるようです。
今はオンラインで大切な人たちと簡単にコミュニケーションが取れる時代です。海外に住んでいても、祖国への寂しさは多少あるはずですが、昔に比べるとだいぶん精神的に楽な時代になったように思います。
上の写真がフィッシュアンドチップス!カナダは英連邦王国のひとつなので、イギリスの影響が色濃い国!この料理もイギリスから入ってきたものです!揚げた魚の他に添えられたフライドポテトをチップスと呼びます!
今から200年前には国際電話はまだありませんでしたので、海外移住が祖国に残す家族との永遠の別れになった方々もたくさんいらっしゃったはずです。
1887年にようやく初の国際電話がパリとブリュッセルの間で開通し、その後、他の地域でも徐々に使えるようになりましたが、
べらぼうに高いお金を払ってかけるしか故郷の家族の肉声を聞くことも出来なかったでしょうし、
きっといつか祖国の家族を呼び寄せたいという一心で、
きっと倹約に倹約を重ねて、国際電話どころではない移民の方もたくさんいらっしゃったことでしょう。
たまのやり取りは手紙だったのではないでしょうか。それを想像するだけでも胸が苦しくなります。
私が留学した頃は、格安フォーンカードを買えば週末に少し日本に電話も出来ましたし、Skypeのやり方も覚えて家族の顔を見ながら話すことも出来ました。
日本とバンクーバーの時差が17時間で、これが少し厄介で、私が夜更かししないとなかなか日本の家族と話すことが出来ませんでしたが、それでも週末なら翌朝少し寝坊も出来ますから、そうやって週に1回親兄弟と話せていただなんて、恵まれていたと思います。
話を戻しますが、ギリシャのケバブや、フランスのエスカルゴなどパッと出てくるカナダの料理は正直あまりないのですが、カナダのそれぞれの家庭で出される祖国の料理や、
時にはintercultural marriage (異文化間の結婚、日本でいうところの国際結婚)を経た家庭での( fusion food )多国籍料理なども、
すべてひっくるめて”Canadian food”なのだな、
ということに気づいたときに、彼らの笑顔の奥にある、いちいち相手に見せたりしないけれども間違いなく大変だったであろう軌跡に想いを馳せて、毎回ありがたくカナダ料理をごちそうになってきました。
『食』は奥が深いですね。バンクーバーでの私のお気に入りは、Davie Streetにあるギリシャ料理の『Stepho’s Souvlaki Greek Taverna』です。毎週末よく食べに行っていたのを思い出します。
ちなみにTavernaは英語で食堂という意味です。もともとギリシャ語由来です。
発音がタヴェルナ、なので、日本語だと「食べるな」と言われているような気がして不思議な感じがしますね(; ・`д・´)
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