まだまだ2024年は始まったばかり。今年はどんなものが流行るのかな?なんて楽しみですが、昨年に流行った言葉を覚えていますか?実はアメリカでも日本のように毎年、流行語について特集されたweb記事が出ています。
流行語のほとんどが、SNS上でよく使われた言葉や10代の間で流行ったものばかり。また暗いニュースの中で生まれた言葉も多いです。ということで、この「すきま英語」で紹介するのに抵抗を感じるものも…。ただ、2023年に流行ったらしい、“authentic” は実際によく使われていているので(どこが2023年の流行語なのかさえ分からないくらい)ぜひ覚えて帰ってくださいね。
Authentic: adj. 本物の
authenticは形容詞です。辞書で調べてみると「本物の、正真正銘の、真の、れっきとした~」という意味があります。噛み砕いていうと、real とよく似た意味です。発音はオウセンティックとなり、慣れるまで少し言いづらいなと感じます。
Ex) Nancy’s uncle is very rich. I heard he has an authentic Gogh’s painting at the dining room.
日本語訳:ナンシーの叔父はとてもお金持ちです。彼のダイニングルームには本物のゴッホの絵があるらしいよ。
世間ではどんなときに使う?
私がこの単語に出会ったのは、アメリアのとある日本食レストランの宣伝文句でした。
We serve authentic Japanese food!
直訳すると「私たちは本物の日本食を提供します!」です。当時、私は本物の日本食?と疑問に思いました。逆に偽物の日本食なんてあるのか?
ですがそこはアメリカ。確かに、とんでもない日本食レストランでびっくりするような”偽物の日本食”に何度も遭遇しました。寿司屋と言いながらカリフォルニアロールしかないお店。天ぷらとメニューに記載しながら実際はパン粉を衣に使っていて、なんだかエビフライのよう。
ということで、この場面での authenticは「本物の」よりは「伝統的な」や「由緒正しい」といった意味合いがあっています。
なぜ2023年に流行した?
authentic自体はもともと存在する言葉です。少なくとも5年ほど前から私はレストランの宣伝文句でこの言葉を見ていました。どうしてまた2023年に流行したのでしょうか?
その背景としてはチャットGPや人工知能の普及により、情報の正当性が問われるようになってきたからです。authenticの対義語で fake があります。日本でもフェイクニュースという言葉を聞きますよね。
また若者の間では加工した写真ばかりのSNSよりも、盛れないSNSが浸透中なのだとか。日本でも10代の間で知られています。写真を盛る = fakeとは思いませんが、何もない素の様子を authentic と表現できるのでしょうか。
最後に
今回は2023年にアメリカで流行した authenticについて紹介しました。これは造語でもなく、人気の作品のセリフでもありません。昔からある英単語ですが、辞書に書いてある意味とは少し違った意味で使われていたり、時代や世代によって少しずつ意味合いが変化していると発見できました。言葉って生き物なんですね。
ぜひこれを機に authentic を覚えて英会話に取り入れてみてくださいね!
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